更新日:2026年10月13日
この表現はアウト!整体院・治療院で注意すべき広告表現を詳しく解説

治療院(整体院など)を開業するときに、チラシや情報誌などで広告を行うでしょう。
ただ、治療院の広告には使ってはいけない表現があるのをご存知ですか?
知らずに使ってしまうと、法律違反になってしまう可能性もあるため注意が必要です。
そこで今回は、整体院・鍼灸院・接骨院・あん摩マッサージ指圧院で注意すべき広告表現を詳しく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
※鍼灸院・あん摩マッサージ指圧院は「あはき法」、接骨院・整骨院は「柔道整復師法」という法律があり、広告に関する規制があります。
※整体院の広告を直接定めた法律はありません(2026年10月時点)。ただし、2025年2月18日に厚生労働省が策定した「あはき・柔整広告ガイドライン」には、整体院など国家資格のない施術所の広告で注意すべき点も定められています。整体院の方も、その前提でお読みください。
医業類似行為

整体院・治療院の広告表現に規制がある理由は、提供するサービスが医業類似行為にあたるからです。
治療院で行うサービスの目的は「体をいい方向に向かわせること」、この点が医療行為と似ているとされています。
医療行為は医師法によって、医師のみができる行為として厳しく定められ、治療院(整体院)で医療行為を行うことは禁止です。
※厚生労働省の「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告に関する検討会」での議論をふまえ、2025年2月18日に「あはき・柔整広告ガイドライン」が策定されました。ガイドラインでは、あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復の広告に加え、国家資格のない人が行う施術(整体など)の広告についても、掲載すべきでない事項が示されています(2026年10月時点)。
医業類似行為の種類
医業類似行為は、法律で認められているものと法律に基づかないもの、2種類に分かれています。
法律で認められている医業類似行為としては、国家資格のある「あん摩マッサージ指圧師」「はり師」「きゅう師」「柔道整復師」が行うものがあります。
一方で整体院で行う施術は、法に基づかない医業類似行為です。
法律に基づかない医業類似行為でも、人の健康を害する恐れがない安全なものであれば開業可能と理解され、開業が認められています。
整体院の提供するサービスが、法に基づかないものの提供が認められていることを踏まえ、広告表現には同様な配慮が必要と覚えておきましょう。
整体院・治療院の広告表現に関する法律

具体的に、整体院・治療院の広告表現の規制に関係している主な法律は、以下のとおりです(2026年10月時点)。
・医師法
・医療法
・あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律(あはき法)
・柔道整復師法
・医薬品医療機器等法(薬機法・旧薬事法)
・健康増進法
・景品表示法
・不正競争防止法
あはき・柔整広告ガイドラインでも、医療法・薬機法・健康増進法・景品表示法・不正競争防止法は、あわせて守るべき「広告関連法令」とされています。治療院のチラシや広告を出す場合には、これらの法律に違反していないか確認が必要です。
広告NG表現例5つ

治療院・整体院の広告は規制が多く、法律上掲載できることが限られています。
広告では原則として名前や場所など最低限の情報を伝え、治療院のホームページに誘導しましょう。
広告NG表現例を5つご紹介します。
※整体院など国家資格のない施術所も、ガイドラインで「虚偽・誇大な表現」「他との比較で優良さを示す表現」などは掲載すべきでないとされています(2026年10月時点)。
誇大広告
「最高の技術」「もっとも効果のある」などの最大級表現は誇大広告にあたるため、広告で使用することができません。
また、「糖尿病が治る」「アルカリ体質になります」といった表現も、効果の誤認につながるためNGとなります。
経歴・出身校の名称を載せる
整体院の広告の中に、これまでの経歴や出身校を載せようと考える方も多くいるでしょう。
ただ、あはき法・柔道整復師法では、施術者の技能・施術方法・経歴に関する広告は認められていません。
具体的な施術内容
具体的な施術内容を広告することも、法律で禁止されています。
施術内容は整体院の根幹に関わるものですが、チラシや情報誌では広告できないことを覚えておきましょう。
治療・治るという表現
整体院は医業類似行為の中でも、法律で認められていないものであることから、「治療」や「治る」という言葉を使うことはできません。
そのため、お店の名称も「〇〇クリニック」「〇〇治療院」といったものは控えましょう。
ガイドラインでも、病院・診療所と誤解されるおそれのある名称(「メディカル」「クリニック」、施術の種類を含まない「〇〇治療院」など)は広告できない例とされています(2026年10月時点)。
医薬品・医療器具ととられるような表現
整体院では、健康食品や健康器具の販売をすることがあります。
このときも医薬品・医療器具ととられるような表現は禁止です。
「ガンが治る」や「ガンの治療」といった表現は、広告だけでなく口頭でも使うことができません。
また、「これを飲むだけで膝の痛みが消えます」といった表現もNGです。
十分注意しましょう。
広告に載せてOKな事項

治療院・整体院の広告に載せることができる事項は以下のとおりです。
・施術者の氏名
・住所・電話番号
・施術所(店舗)の名称
・施術日(営業日)・営業時間
・予約・出張による施術の実施
・駐車場の案内
これ以外の事項について、広告はできません。
チラシや広告は、一旦出してしまうと物が残ってしまうため、作成前にきちんと確認しましょう。
治療院・整体院の広告について、開業の前にしっかりと知識として覚えておいてください。
※この一覧は、あはき法・柔道整復師法で広告できるとされている事項です(2026年10月時点)。整体院など国家資格のない施術所には同じ定めはありませんが、ガイドラインで「掲載すべきでない事項」が示されています(下の「ホームページは原則として広告規制の対象外」で紹介します)。
治療院で使える表現

治療院(整体院)では広告表現以外にも、営業中に口頭でも使用が禁止されている表現があります。
そこで、項目ごとに治療院・整体院で使える表現をまとめました。
広告表現の規制とあわせておさえておきましょう。
「改善」「緩和する」「和らぐ」
整体院で提供するサービスは、医療行為とは区別されるため、「治る」という医療行為を思わせる表現は禁止です。
そのため、「治る」は「改善」「緩和」「和らぐ」などの表現に置き換えるのが一般的です。
ただし、整体院など国家資格のない施術所では、言い換えても注意が必要です。あはき・柔整広告ガイドラインでは、「腰痛」「膝の痛み」などの痛みの症状や、慢性の「肩こり・疲労」に対する施術の表現は、広告やホームページに表現すべきでないとされています(2026年10月時点)。「腰痛が和らぐ」「肩こりを改善」のように、症状の名前と効果を組み合わせた表現は避けましょう。
「◯◯の動きを良くする」「可動域を広げる」といった表現も、効果を言い切ると「証明できない内容」と受け取られるおそれがあります。施術の内容や流れを具体的に説明する書き方を心がけましょう。
「受付時間」「営業時間」「休業」
病院などでよく使われる「診察」「診療」「休診」といった表現も、整体院では使用できません。
「受付・営業時間」「休業・定休」など、医療を連想させない表現を使いましょう。
「お客様」「施術を受けた方」
病院では利用者を「患者」と呼びますが、整体院では「お客様」もしくは「施術を受けた方」といった表現で呼びましょう。
日頃から注意していないと、つい医療機関のような表現を使ってしまうことがあるでしょう。
特に口頭では、きちんと言い直すなど誤解を受けないように注意が必要です。
「栄養補給」「健康維持」
健康食品や健康器具を販売する場合には、特に言葉に注意しましょう。
法律に違反する表現で販売を行うと、広告表現だけでなく販売自体が違法となってしまいます。
具体例としては、特定の病名を挙げて「病気が治る」などは禁止です。
認められている表現としては、「栄養補給」や「健康維持」目的のものが挙げられます。
ただ、似たような表現でも前後の言葉の意味合いでは違反になってしまうことがあります。
健康食品・器具を取り扱う場合には、薬機法(旧薬事法)や健康増進法などさらに詳しい知識をつけて行うことをオススメします。
ホームページは原則として広告規制の対象外

ここまで治療院・整体院の広告表現の規制についてご紹介しましたが、あはき法・柔道整復師法の広告規制の主な対象は「チラシ」や「情報誌」などの広告です。
施術所のホームページは、見る人が自分で検索したり URL を入力したりして訪れるものです。そのため、あはき・柔整広告ガイドラインでも、ホームページは引き続き原則として広告とは見なさないとされています(2026年10月時点)。
「経歴」「出身校」「施術方法」「流派や所属学会」などの、チラシや情報誌に掲載できないことは、ホームページで紹介できます。
チラシや情報誌を使って多くの人に整体院を知ってもらい、ホームページアドレスやQRコードを掲載してホームページで詳細を見てもらう、という流れが効率的でオススメです。
最近は、ホームページやSNSからの予約や問い合わせが多くあります。
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ただし、ホームページなら何を書いてもよいわけではありません。ガイドラインには、ホームページに載せるべきこと・載せるべきでないことも定められています。
ホームページに載せるべきでない表現
ガイドラインでは、利用者を不当に誘う次のような内容は、ホームページなどに掲載すべきでないとされています(2026年10月時点)。
・「絶対に治る」「絶対安全」など、事実であると証明できない内容
・加工・修正した施術前・施術後の写真
・「口コミサイトで1位」「No.1」など、他との比較で優れていると示す表現
・早く受けるよう過度にあおる表現や、費用の安さの過度な強調
・科学的な根拠が乏しい情報で不安をあおり、受療に誘うもの
反対に、自費の施術を行う場合は、施術の内容や通常かかる費用、主なリスク、問い合わせ先などを、わかりやすく載せることが求められています。
また、整体院など国家資格のない施術所では、「腰痛」「膝の痛み」などの痛みの症状や、慢性の「肩こり・疲労」に対する施術の表現は、広告にもホームページにも表現すべきでないとされています。国家資格が必要な施術を行っていると誤解されるような表示も不適切とされています。
リスティング広告やSNSは広告として扱われることがある
ホームページは原則として広告ではありませんが、検索結果に「スポンサー」として表示されるリスティング広告、費用を払って検索結果の上位に表示させたもの、SNS での書き込みや SNS 広告、動画広告などは、広告の要件を満たせば広告として扱われます(2026年10月時点)。
リスティング広告などからつながっているホームページも、広告と一体のものとして扱われることがあるため注意が必要です。
景品表示法はホームページにも関わる
あはき法・柔道整復師法とは別に、景品表示法は、ホームページを含むあらゆる表示が対象です。実際よりも著しく優れていると見せる表示(優良誤認表示)や、実際よりも著しく有利だと見せる表示(有利誤認表示)は禁止されています。
2023年10月1日からは、広告であることを隠した宣伝(いわゆるステルスマーケティング)も景品表示法違反の対象になりました。たとえば、お店が依頼して書いてもらった口コミを、お客さまの自発的な感想のように見せることは注意が必要です。
さらに2024年10月1日からは、故意に優良誤認表示・有利誤認表示を行った場合、100万円以下の罰金が科されることがある「直罰規定」が設けられています(2026年10月時点)。
ルールの変更に合わせて、すぐ直せるようにしておく
広告のルールは、ときどき見直されます。ここで紹介したガイドラインも2025年に新しく策定されたもので、景品表示法も2023年・2024年に改正されています。
チラシは刷り直すまで内容を変えられませんが、ホームページはいつでも直せます。ただ、修正のたびに制作会社への依頼や費用が必要だと、古い表現のまま放置されがちです。ルールが変わったときや、表現が気になったときに、すぐ自分で直せる状態にしておくことが大切です。
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整体院・治療院の広告表現に関するよくある質問
Q1.ホームページに施術前・施術後の写真を載せてもよいですか?
ホームページは原則として広告とは見なされませんが、あはき・柔整広告ガイドラインでは、加工・修正した施術前・施術後の写真は掲載すべきでないとされています。加工していなくても、撮影の条件や体の状態を変えて撮った写真で効果を強調することは、誇大な内容として扱われるとされています(2026年10月時点)。載せるかどうか迷う場合は、管轄の保健所などに確認するのが安心です。
Q2.口コミや「地域No.1」はホームページに書けますか?
ガイドラインでは、「日本一」「No.1」など他と比べて優れていると示す表現は、たとえ事実であっても掲載すべきでないとされ、「口コミサイトで1位を獲得」も例に挙げられています。お客さまの声を載せる場合も、都合のよい感想だけを選んで強調したり、謝礼を払って書いてもらったりすることは避けるべきとされています。また、お店が依頼した口コミを自発的な感想のように見せると、景品表示法のステルスマーケティング規制(2023年10月1日施行)の対象になるおそれがあります(2026年10月時点)。
Q3.「肩こりが治る」「腰痛が和らぐ」と書けますか?
「治る」は、整体院では医療行為と誤解されるため避けるべき表現です。さらに、整体院など国家資格のない施術所では、「腰痛」「膝の痛み」などの痛みの症状や、慢性の「肩こり・疲労」に対する施術の表現は、広告やホームページに表現すべきでないとガイドラインで示されています(2026年10月時点)。「和らぐ」「改善」に言い換えても、症状の名前と組み合わせる書き方は避けたほうがよいでしょう。
Q4.リスティング広告やSNSの投稿も規制の対象ですか?
対象になることがあります。ガイドラインでは、検索結果にスポンサーとして表示されるリスティング広告、費用を払って上位に表示させたもの、SNS での書き込みや SNS 広告などは、「誘引性」「特定性」「認知性」の3つの要件を満たせば広告として扱うとされています。リスティング広告などからつながるホームページも、広告と一体のものとして扱われることがあります(2026年10月時点)。
Q5.今のホームページの表現を直したいのに、自分では更新できません。どうすればよいですか?
「修正のたびに制作会社に頼む必要があり、費用もかかる」「更新の方法がわからず、そのままになっている」という場合は、ホームページの作り直し(リニューアル)も選択肢の一つです。
当社では、今お持ちのホームページを作り直せるかどうかのご相談も承っています。整体院向けの「整体パック」では、整体院に詳しいコンサルタントが制作を担当し、公開後はページの追加・更新をご自身で、無料で行えます。更新の操作で困ったときは、電話で相談できます。
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整体院・治療院で注意すべき広告表記のまとめ

整体院・治療院で注意すべき広告表現を詳しく解説しました。
いかがだったでしょうか?
整体院・治療院で提供するサービスは、医業類似行為にあたるため、医療行為ととられるような表現を広告で使うことはできません。
広告する場合は、関係する法律に違反していないかよく確認が必要です。
経歴や具体的な施術内容は、ホームページで紹介できます。ただし、ホームページでも、あはき・柔整広告ガイドラインや景品表示法に沿った表現を心がけましょう。
これから治療院・整体院を開業する方は、参考にしてみてください。
※本記事は2026年10月時点の情報をもとにしています。実際の表現が問題ないかは、管轄の保健所や弁護士などの専門家にご確認ください。
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