
ホームページ《新規作成》講座にようこそおいでくださいました!
これから全12回にわたって、ホームページを初めて作成する経営者の皆さまに向けて、講座記事を展開していきます。ぜひ、最後までお読みいただき、ビジネスにお役立てください。
さて、皆さんはこんな悩みをお持ちではありませんか?
「ホームページを作りたいけれど、何から始めればいいの?」
「本当にホームページって必要なの?」
「PCは苦手でもホームページって作れるの?」
ホームページは今の時代、お店や会社にとって看板のような大切な存在です。
でも、ただ作るだけでは意味がありません。いちばん大切なのは「何のために作るのか」をはっきりさせることです。
【この記事で分かること】
この記事は、初めてホームページを作る経営者のために書きました。専門的な難しい話ではなく、できるだけ分かりやすい言葉で次のことをお伝えします。
- ビジネスにホームページが必要な5つの理由
- あなたのお店や会社にはどんなホームページが合うのか
- ホームページ作りで失敗しないための基本的な考え方
記事を最後まで読んでいただくと、「ホームページって難しそう…」といった不安や疑問がなくなり、「私の場合はこうすればいいんだ!」という具体的な道筋が見えてきます。
ホームページ作りの第一歩を、安心して踏み出していただけるはずです。
はじめに:ホームページがないことで失われる5つの機会

はじめに、少しだけ想像してみてください。もし、あなたのお店や会社にホームページがなかったら、実は以下のような大切な「機会」を失っているかもしれません。
- 社会的な信頼を得る機会
顧客や取引先があなたの会社を調べた時、HPがないと不安に思われるかも… - 検索で見つけてもらう機会
あなたのサービスを必要としている人が、検索しても見つけられないかも… - 自社のビジネスの全体像を正しく伝える機会
あなたの事業の断片的な情報しか伝わらないかも… - 未来の仲間と出会う機会
求職者や協業を検討している他社が興味を持っても、どんな会社か分からず応募や提携の打診を諦めるかも… - 業務を効率化できる機会
よくある質問などをHPに掲載すれば、問い合わせ対応の時間を大幅に削減できるかも…
これから解説する「ホームページが必要な理由」は、まさにこれらの機会損失を防ぎ、ビジネスを成長させるための答えでもあります。
ビジネスにホームページが必要な5つの理由

ホームページを持つべきか悩んでいる方のために、まず「なぜホームページが必要なのか」、その大切な理由を5つに絞ってご紹介します。
ホームページは、あなたのお店や会社の「信頼」の土台となり、「新しいお客さまとの出会い」から「日々の業務の効率化」まで、さまざまな場面でビジネスを助けてくれる、とても頼りになる存在です。それでは、一つひとつ、具体的に見ていきましょう。
1. お店や会社の「信頼」がぐっと高まる!
お客さまや取引先が、商品を買ったりサービスを契約したりする前、まずホームページを確認するのは、今の時代ではごく当たり前のことです。しっかりとしたホームページがあるだけで、「この会社は安心して取引できそうだ」という社会的な信頼につながります。それは、一枚の名刺をお渡しする以上の、とても大きな力になるのです。
2. SNSにはない「信頼される情報の拠点」になる!
「うちはInstagramやX(旧Twitter)があるから、ホームページは要らないのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。確かにSNSは手軽で優れたツールですが、ホームページとは明確な役割の違いがあります。
SNSの情報は、イベントの告知や日々の投稿など、時間の経過とともに次々と流れていってしまう情報が中心です。一方、ホームページは、会社の基本情報やサービス内容、企業理念といった、いつでも変わらずにそこにあってほしい大切な情報をきちんと整理しておく場所です。
顧客があなたの会社を深く知りたいと思った時、SNSをさかのぼって情報を探すのは大変です。きちんと整理されたホームページがあることで、顧客は安心と信頼を感じます。SNSとホームページ、両方を使い分けることで、情報発信の効果は最大化されるのです。
3. 24時間365日、新しいお客さまとの出会いを生み出す!
ホームページは、あなたが寝ている間も、お店を閉めている間も、文句ひとつ言わずに働き続けてくれる「インターネット上の優秀な営業マン」です。
例えば、駅前でティッシュ配りをしてお店を宣伝しても、そのティッシュを受け取ってくれた人にしか存在を知ってもらえません。
しかし、ホームページは違います。インターネット上にあり続けることで、「近くのカフェはないかな?」と検索した人がいつでもあなたのお店を見つけてくれる可能性があります。それは、一度きりの宣伝ではなく、未来のお客様との出会いをこれからもずっと生み出し続けてくれます。
4. 未来の仲間と出会いやすくなる!
新しくスタッフを募集したいときにもホームページは活躍します。求人を探している人は、応募する前に「どんな会社なんだろう?」「どんな人たちが働いているんだろう?」と、必ずと言っていいほどホームページで会社の雰囲気を確認します。
求人サイトの短い文章だけでは伝わらない、普段の職場の様子や先輩スタッフの声を届けることで、「この会社で働きたい!」と思ってくれる意欲の高い人材からの応募につながりやすくなります。
そして、これは人材採用に限った話ではありません。あなたの会社との協業を検討している他社も、まずはホームページを訪れて「どんな事業をしているのか」「信頼できるパートナーか」を確認します。事業内容や企業理念をしっかりと伝えておくことで、思いがけないビジネスチャンスが舞い込む可能性も広がるのです。
5. お客さまとの関係を深め、日々の手間を減らす!
ホームページは、顧客とのコミュニケーションを効率化し、関係を深めるためにも役立ちます。「よくあるご質問(FAQ)」のコーナーを設ければ、お客さまは自分で疑問を解決でき、電話やメールでの定型的な問い合わせが減ります。
さらに、会員限定の特典を用意したり、メールマガジンでお得な情報を届けたりすることで、リピート客との絆を深め、安定した売上につなげることも可能です。
あなたの会社に最適なホームページの種類と役割は?

ホームページ作成で成果を出すには、「何のために作るのか(目的)」に合った「どのようなホームページを作るか(種類)」を正しく選ぶことが何よりも大切です。
もちろん、「会社の信頼度を上げて、採用も強化したい」というように、目的が複数思い浮かぶ方もいらっしゃるでしょう。その場合は、「今、いちばん達成したい目的は何か」という優先順位を付けることが非常に重要になります。
すべての目的を一度に満たそうとして、例えば「会社の信頼性を伝えたい」のに「商品のオンライン販売)」の要素も強く押し出すなど、目的と手段がズレてしまうと、期待した効果が得られず、かけた時間や費用が無駄になってしまうからです。
まずは最も重要な目的をひとつに絞り、それを達成するためのホームページの種類は何か、という視点で考えていきましょう。
ここでは代表的なホームページの種類を、その役割とともにご紹介します。ご自身のビジネスの目的に、どれが最も近いか考えながら読み進めてみてください。
ビジネスの基本となるホームページ(4種類)
まずは、多くの企業にとって基本となる4つの種類です。
1. コーポレートサイト(会社の“顔”となる総合案内所)

- 目的: 会社の信頼性を高めること。顧客、取引先、求職者など、あらゆる関係者に「ちゃんとした会社である」ことを伝えます。
- 主な掲載内容: 会社概要、事業内容、実績、企業理念、ニュースリリースなど。
- どんな会社向け?: 事業を行うすべての会社にとって基本となるホームページです。
2. サービスサイト/商品サイト(WEB上の“営業パンフレット”)

- 目的: 特定の商品やサービスを詳しく紹介し、問い合わせや購入を増やすこと。
- 主な掲載内容: 商品の特長、導入事例、価格、お客さまの声、よくある質問(FAQ)など。
- どんな会社向け?: 特に力を入れて売りたい、主力となる商品やサービスがある会社に向いています。
3. 採用サイト(未来の仲間に向けた“求人案内”)

- 目的: 人材を獲得すること。求職者に向けて会社の魅力を伝え、応募を促します。
- 主な掲載内容: 企業文化、社員インタビュー、福利厚生、募集要項など、働くことに特化した情報。
- どんな会社向け?: 積極的に人材採用を行いたい、会社の魅力を深く伝えてミスマッチを防ぎたい会社に最適です。
4. ECサイト(オンライン上の“お店”)

- 目的: インターネット上で商品を販売し、決済まで完了させること。
- 主な掲載内容: 商品一覧、商品説明、ショッピングカート機能、決済機能など。
- どんな会社向け?: 洋服や食品、雑貨など、形のある商品をオンラインで販売したい会社が対象です。
さらに成果を高める専門特化型のホームページ(3種類)
基本の4種類に加えて、特定の目的を達成するために、より専門特化したホームページもあります。
5. ブランドサイト(企業やサービスの”思いや物語”を伝えるサイト)

- 目的: 商品の機能や価格ではなく、ブランドが持つ世界観やストーリーへの共感を促し、企業のファンを育てること。
- 主な掲載内容: ブランドの歴史、開発秘話、コンセプトムービーなど、イメージや情緒に訴えかける情報。
- どんな会社向け?: 独自のこだわりや世界観を持つ商品を扱っている会社に向いています。
6. オウンドメディア(未来の顧客を育てる“専門情報誌”)

- 目的: すぐに商品を買うわけではない潜在的な顧客に対し、ブログ記事などで役立つ専門情報を提供し、将来の顧客へと育てること。
- 主な掲載内容: 専門知識を活かしたノウハウ記事、コラム、導入事例、専門家へのインタビューなど。
- どんな会社向け?: 長期的な視点でじっくりと集客やブランディングに取り組みたい会社に適しています。
近年では、メインとなるホームページ(コーポレートサイトやサービスサイトなど)とこのオウンドメディアを組み合わせて運営し、長期的なファンを増やしながら集客力を高めていくのが主流になっています。
7. ランディングページ(LP)(1ページ完結の“WEBチラシ”)

- 目的: WEB広告などをクリックした訪問者を、問い合わせや購入といった「1つのゴール」に最短で導くこと。
- 主な掲載内容: 縦に長い1ページの構成で、商品やサービスの魅力、お客さまの声、申し込みフォームなどを順番に配置します。
- どんな会社向け?: 特定の商品やキャンペーンの申し込みを、期間を決めて集中的に増やしたい場合に有効です。
このように、ホームページと一言で言ってもその役割はさまざまです。
まずは自社のビジネスの目的を明確にし、それに最も適した種類を選ぶことが、ホームページ作成を成功させるための重要な第一歩となります。
【まとめ】ホームページ作成の第一歩は「目的」を決めることから

今回は、ホームページ作成の第一歩として、
- ビジネスにホームページが必要な5つの理由
- 目的に合ったホームページの7つの種類
について解説しました。
ホームページが、単なる会社案内ではなく、ビジネスをさまざまな場面で助けてくれる力強い味方であることが、お分かりいただけたかと思います。
そして、ホームページ作成するにあたり、まず考えるべきことは、技術やデザインの前に、「誰に、何を伝えて、最終的にどう動いてほしいのか?」というビジネスの目的を、最初にしっかりと決めることです。
この目的が明確になっていれば、作るべきホームページの種類も自然と決まり、制作の途中で方向性がブレてしまう失敗を防ぐことができます。
さて、ビジネスで成果を上げるホームページを作りたいとお考えの方にとって、作成費用は最も気になるポイントのひとつではないでしょうか。
次回の記事では、制作会社への依頼、自社制作など、さまざまなパターンの費用相場をわかりやすく解説します。この情報を参考に、あなたの目的や予算に合った制作方法の相場感を把握していただけます。
ホームページ制作に関する不安を一つずつ解消して、確実な一歩を踏み出しましょう。
次回の講座はこちら
