
SEO講座【基礎編】第1回では、SEOの意味や目的・仕組みまで、基本知識を分かりやすく解説します。
最後までお読みいただければ、SEOの全体像が理解できるはずです。
【この記事で分かること】
- SEOの基本的な意味と目的が理解できる
- 検索順位がどのように決まるのか仕組みがわかる
- SEOと広告の違いを知り、自分に合った集客方法を考えられる
SEOとは?意味と目的を初心者にもわかりやすく解説

SEOとは「Search Engine Optimization」の略称で、日本語に直訳すると「検索エンジン最適化」という意味です。
ここでいう検索エンジンとは、GoogleやYahoo!といったものを指します。
何かを調べるとき、「渋谷 ランチ おすすめ」や「肩こり 解消法」といった言葉をネットの検索画面に入力し、その結果に出てくるサイトを調べますよね。
このように、あなたが「探しているもの」や「知りたいこと」を入力すると、インターネット全体から最適な答えを見つけてきてくれる。それが検索エンジンという便利なシステムです。
SEOの意味
SEO、つまり「検索エンジン最適化」が何かというと、「検索結果でホームページが上位に表示できるように、ホームページを調整する対策」を指します。
以下は、「渋谷 ランチ おすすめ」で検索した場合の画面の例です。

皆さんも普段、何かを検索すると、パソコンの画面にたくさんのサイトが順番に表示されるのをよく目にするはずです。このとき、自分のサイトをできるだけ上のほうに表示させ、多くの人の目にとまるようにする。そのために行う取り組みが「SEO」です。
ここで、「SEO」と「SEO対策」という言葉の違いを少しだけ説明します。
「SEO(検索エンジン最適化)」が、「最適化する」という考え方そのものを指すのに対し、「SEO対策」とは、その最適化のために行う作業のことを指します。
具体的な「SEO対策」としては、記事のタイトルや本文の工夫、サイト全体の構造の整理などが挙げられます。
SEOの目的
SEOの最も重要な目的は、「あなたの情報やサービスを、まさに今探している人」と出会うことにあります。
何か悩みや知りたいことがある人が、インターネットで検索をしてその答えを探しに来たとき、検索結果の上位にその答えが書かれたサイトがあれば、思わずクリックしてしまうはずです。
SEOを正しく行えば、そうした意欲の高い人たちに向けて、「ここにあなたの探している答えがありますよ」と、ベストなタイミングでサイトを提示できるのです。
アクセスが増えないのは、SEOを意識していないからかも?
「ホームページを作ったのに、誰からも問い合わせが来ない…」
「お店のブログを更新しているけど、全くアクセスが増えない…」
もし、このようなお悩みをお持ちなら、それはSEOを意識していない、あるいはSEOを正しく行えていないからかもしれません。
膨大な情報が溢れるインターネットの中で、あなたのサイトや記事を見つけてもらうには、基本となる「やり方」があります。
ただ「ホームページを作っただけ」「ブログを書いただけ」では、残念ながら膨大な情報の中に埋もれてしまい、誰にもサイトを見つけてもらえません。
適切なSEOを行って初めて、あなたのサイトは検索結果に表示される可能性が生まれるのです。
これだけは知っておきたい!検索順位が決まる仕組み

「検索エンジン」とは、何かの情報を探してインターネットを検索する時に使われるGoogleやYahoo!といったシステムのことです。
検索エンジンに自分のサイトを表示してもらうためには、さまざまな注意点やポイントがあります。
これからSEOを自分で始めようという場合に、まず押さえておきたい基本のポイントを順にご紹介します。
対策すべきは「Google」だけでOK
検索エンジンにはGoogle、Yahoo!、Bingなど、いくつかの種類があります。そこでSEOを行うといっても、どの検索エンジンを意識すればいいの?と疑問に思われるでしょう。
結論から言うと、基本的にはGoogleの評価を高めることだけを考えて進めれば問題ありません。
なぜなら、圧倒的に使用されている検索エンジンは、Googleだからです。日本ではYahoo!を使う人も多いですが、実はその検索技術はGoogleと同じものを使っています。
そのため、「SEO対策 = Googleの評価を高めること」と考えて進めれば、まず間違いありません。
SEO対策を始める前に、そのGoogleがサイトの順位を決めるまでの、裏側にある3つのステップを理解しておきましょう。
1.サイトを見つけてもらう
Googleは「クローラー」と呼ばれるロボットを使い、インターネット上の世界中のウェブページを巡回することで、新しいページや更新されたページを見つけ出します。
このロボットが情報を集めて回る作業を「クローリング」と呼び、まずクローラーに自分のサイトや記事ページを「見つけてもらう」ことがSEOの第一段階です。
つまり、そもそもクローラーに見つけてもらえなければ、SEOは始まりません。
2.サイトを登録してもらう
クローラーは、見つけてきたページ情報をGoogleが持つ巨大なデータベース(本棚のようなもの)に登録します。この登録作業が「インデックス」です。
見つけてもらった後、このデータベースに登録されて初めて、あなたのサイトは検索結果に表示される候補になります。
言い換えれば、このデータベースに登録(インデックス)されて初めて、SEOのスタートラインに立てるのです。
3.サイトに順位をつけてもらう
ユーザーが何かを検索したとき、Googleはデータベースの中から、そのキーワードに最もふさわしいと判断したページを順番に並べて表示します。これが「ランキング」です。
検索された内容に対して、Googleが「このページが良い」と評価し、その評価が高い順から検索結果に表示させます。
SEOで言えば、このランキングで上位に表示してもらうことが大きな目標です。それには、他の多くのサイトよりも、あなたのサイトが「良い」と高く評価される必要があります。
検索の仕組みがわかれば、「自分で」問題点が見えてくる
ここで解説した3つのステップをきちんと理解することが、自分でSEOを進める上での第一歩です。
なぜなら、あなたのサイトにアクセスが増えない原因は、必ずこの3つのどこかにあるからです。
- そもそもサイトを「見つけてもらえていない」かも? →クローリングの問題
- 検索の対象として「登録されていない」のかも? →インデックスの問題
- 登録はされたが「評価が低く埋もれている」のかも? →ランキングの問題
きちんと仕組みを知ることで、問題点を切り分けて考えられるようになり、その対策も明確になってきます。
SEOとリスティング広告の違い

Webサイトへの集客方法として、SEOとよく比較されるのが有料の「リスティング広告」です。
どちらも検索結果の画面に表示される点は同じですが、その性質は大きく異なります。
リスティング広告とは
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンを提供している会社にお金を払い、検索結果の上部や下部に「広告」としてサイトを表示させるサービスのことです。
検索する人が入力した言葉「キーワード」に連動して広告が表示されるため、「検索連動型広告」とも呼ばれています。
広告の費用はどのようにかかるかというと、その広告がクリックされるたびに費用が発生する「クリック課金」が一般的な仕組みです。
リスティング広告は、特定のキーワードに対して即座に広告を出せるため、特に「今すぐ解決したい」といった緊急性の高いサービスや、期間限定のキャンペーンなど、短期的に成果を出したい場合によく活用されています。
見た目の違い_検索結果のどこに表示される?
SEOとリスティング広告の最も分かりやすい違いは、検索結果に表示される場所とその見た目です。
リスティング広告は、検索結果ページの最も目立つ上部、あるいはページの一番下に表示されます。タイトルの近くに「スポンサー」や「広告」という小さな表示が必ず付いており、基本的には画像も動画もなく、文字だけで表示されるテキスト広告です。

広告枠の下には、SEOで上位表示されたサイトが「自然検索結果」として表示されます。
自然検索結果には「スポンサー」や「広告」といった表示は付いていません。検索された内容に対して、純粋に「役に立つ」と検索エンジンに評価された結果として表示されます。
SEOと広告のメリット・デメリットを比較
SEOとリスティング広告には、具体的にそれぞれどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
以下の表で比較してみましょう。
比較ポイント | SEO | リスティング広告 |
---|---|---|
費用 | 無料(自分で行う場合) | 有料(クリック課金) |
検索結果への表示 | 遅い(数ヶ月〜) | 速い(最短で即日) |
効果の持続性 | 長い(資産になる) | 短い(広告を止めると消える) |
クリックのされやすさ | 高い傾向 | 低い傾向 |
SEOは自分で行う場合、基本的に費用はかかりませんが、専門業者に依頼すればもちろん費用がかかります。
一方、リスティング広告はクリックされるたびに費用が発生します。
広告の大きな特徴は、お金を払えばすぐに検索結果へサイトを表示できる即効性があるものの、出稿を止めると表示されなくなる点です。当然ながら、サイトの表示が消えればクリックしてもらえる可能性もなくなります。
対してSEOは、効果が出るまでに数ヶ月単位の時間がかかるため、すぐにサイトを検索結果に表示させることはできません。しかし一度上位に表示されると、広告費をかけなくても継続的に表示され、アクセスを集め続けてくれる「資産」になります。
また、インターネットで何かを検索する人は、広告よりも自然な検索結果を好む傾向があり、一般的に自然検索結果に上位表示されているサイトのほうがクリックされやすいと言われています。
自分でやるならどっち?目的で選ぶSEOと広告の使い分け
SEOと広告は、どちらが良い・悪いというわけではなく、目的や状況に応じて使い分けることが大切です。
次のように、広告費に割く予算に余裕があり「すぐにでも成果を出したい」と考えるなら、リスティング広告が有効です。
- 商品やサービスをすぐに宣伝したい
- 期間限定のキャンペーンを行いたい
ただし、広告はお金を払い続けなければ止まってしまうため、成果が出ないまま費用だけがかかるリスクもあります。
反対に、SEOはすぐに結果が出るわけではない「積み上げ型の投資」です。
コツコツと続けて、検索エンジンにサイトが評価され、検索結果に上位表示されるようになれば、広告費をかけなくてもお客さまが集まり続ける仕組みができます。
特に、次のような方は自分でSEOに取り組むのがおすすめです。
- 広告費をかけ続ける余裕がない
- 長期的に安定して集客できる仕組みを作りたい
- 自分の会社やサービスの信頼性を高めたい
ビジネスを長く続けるなら、SEOは欠かせない取り組みと言えるでしょう。
なぜなら、広告のようにお金を払い続けなくても、インターネット上でお客さまを呼び込み続ける「資産」となるサイトを自分の手で作り上げることができるからです。
時間をかけて取り組むことで、将来にわたってお客さまを呼び込み続ける「育つ仕組み」をつくれます。
初心者がまず理解すべきSEOの仕組み

今回は、自分でSEOに取り組む上で、土台となる基本知識を解説しました。
まずは以下の3点だけしっかり覚えておけば大丈夫です。
- SEOとは
検索結果でサイトを目立たせ、広告費をかけずに「本気で探している人」を集めるための工夫のこと。 - 検索順位が決まる仕組み
順位は、「サイトを見つけてもらう → データベースに登録してもらう → 順位をつけてもらう」の3ステップで決まること。 - 広告との違い
SEOは時間がかかるが「資産」になるのに対し、広告は即効性があるが「掛け捨て」であること。
次回の第2回では、「なぜSEO対策が必要なの?自分で始めるメリット」と題して、SEOがあなたのビジネスにもたらす具体的なメリットを詳しく解説していきます。
「SEOが大切なのはわかったけど、SEOをすると具体的にどんな良いことがあるの?」と、その効果を理解し、自分でSEOを始める際の理由や目的をはっきりと確認しましょう。
ぜひ続けてお読みください。
