自分で始めるSEO講座
【基礎編】SEOの仕組みを理解する

第4回:はじめてSEOに取り組む人が押さえるべき 4つのポイント

はじめてSEOに取り組む人が押さえるべき4つのポイント

これまでの講座で、SEOの目的や必要性、そして自分で取り組むことのメリットについて解説してきました。

では、実際にSEOで成果を出すためには「何を」「何のために」行うべきなのでしょうか。

第4回では、SEOにはじめて取り組む人が、道に迷わず、正しい努力を積み重ねていくために、必ず押さえるべき4つの重要ポイントを解説します。

【この記事で分かること】

  • SEOで成果を出すための4つの重要ポイント
  • キーワード選びや記事作成の基本的な考え方
  • サイトの信頼性や使いやすさを高める方法
  • なぜSEOは「継続的な改善」が重要なのか

ポイント1.「検索する人の気持ち」を考えて作る

「検索する人の気持ち」を考えて作る

Googleが最も評価するのは「検索した人の悩みを解決し、満足させてくれるページ」です。

これを満たすためにSEOにおいてすべての基本となるのが、「検索する人の気持ちを考える」という姿勢です。

検索する人がどんな目的で、どんな答えを求めているのか?その意図を深く理解すれば、適切なキーワード選びと、本当に読まれるページ作りの第一歩となります。

検索する人の目的を理解する

「検索する人の気持ちを考える」とはどういう意味でしょうか。それは、「検索意図」と言われる、検索の目的を理解することです。

検索意図には、大きく分けて以下の3つの種類があります。

1.情報収集型

何かについて「知りたい」「学びたい」という目的で行う検索

【例】
「治療院 肩こり 原因」と検索する人
→肩こりの原因についての情報を調べる

2.比較検討型

複数のものを「比べたい」「選びたい」という目的で行う検索

【例】
「治療院 肩こり 料金」や「〇〇式 整体 違い」と検索する人
→料金やサービスなどの選択肢を具体的に絞り込んで調べる

3.購入・依頼型

具体的に「買いたい」「予約したい」などの目的で行う検索

【例】
「治療院 肩こり 予約」や「渋谷 整体 おすすめ」と検索する人
→行動を起こす直前の段階の、料金・予約方法・アクセス情報など、すぐに利用できる情報を調べる

このように、検索する人の目的によって、求めている情報やその人の心理状態は大きく異なります。

同じ「治療院」に関する検索でも、情報収集型の人には「肩こりの原因や改善方法」について詳しく解説した内容が喜ばれ、購入・依頼型の人には「料金や予約方法、アクセス情報」が重要になります。

つまり、ページを作成する際は「このページを読む人は、どの段階の人だろうか?」を意識することが大切です。

検索意図に合った内容を提供できれば、読者の満足度は高まります。それが結果として「読んだ人が満足できるページかどうか」というGoogleの評価基準においてもプラスに働き、検索順位の向上につながります。

読者目線でキーワードと内容を決める

検索意図には3つの種類があり、それぞれの違いを理解したら、次はページ作りです。ページ作りは、まず「検索する人はどんなことを知りたがっているか」を明確にし、その知りたい内容に応える「キーワード」を決めることから始まります。

キーワードとは、検索する人が実際に検索窓に入力する言葉を指します。このキーワード選びは、SEOにおいて非常に重要な作業です。

なぜなら、検索する人の目的である「検索意図」に合ったキーワードを選び、その答えとなるページを作成する作業が、読者の満足度を高める基本だからです。

例えば、「肩こりの原因を知りたい(情報収集型)」人に向けてページを作るなら、キーワードは「肩こり 原因」「肩こり ストレッチ」などが考えられます。

ページの中では、その原因や自宅でできるストレッチ方法などを、専門用語を使わずに分かりやすく解説しましょう。そうした内容によって、検索する人の知りたい情報を伝えられるはずです。

検索意図にぴったり合ったキーワードを選び、その答えとなる内容のページを作成すれば、閲覧した人に「このページを読んで良かった」と感じてもらえます。

「このページを読めば、〇〇が解決できる」という明確なゴールを意識して、何を書くか整理してみましょう。

ポイント2.「このページは信頼できる」と思わせる工夫

「このページは信頼できる」と思わせる工夫

読者の悩みに答えるページを作成したとしても、その情報が信用できなければ、満足してもらうことはできません。

そこで大切になるのが、サイトの「信頼性」を高める工夫です。

Googleでは、サイトの信頼性を評価するために「E-E-A-T」という基準を重視しています。これは、サイトに「経験・専門性・権威性・信頼性」があるかをチェックする指標です。

難しく聞こえるかもしれませんが、要するにGoogleは、あなたのサイトに対して次のような問いかけをしている、と考えてみてください。

チェックポイント どう見るか・確認すること
経験:Experience この記事を書いた人は、本当にそれを体験したことがある?
専門性:Expertise その分野に本当に詳しい人が書いている?
権威性:Authoritativeness 書き手は、その分野で『専門家』として認められている?
信頼性:Trustworthiness このサイトや書いた人の情報は、心から信用できる?

これらの問いに、自信を持って「はい」と答えられるサイトこそが、Googleに信頼されるサイトなのです。

これらの要素を初心者でも実践しやすい3つの具体的な行動に分けて解説します。

誰が書いたかはっきりさせる

読者があなたの作成したページを信頼できるかどうかの最初の判断基準は、「このページの内容は、信頼できる人が書いているか?」という点です。

自分が何かのページを読んだとき、冒頭や末尾に「この記事を書いた人」や「監修者」として、作成者のプロフィールが載っているのを見たことはないでしょうか。

管理者ボックス

こうした情報が載っていると、読者は「誰が書いたか」がすぐにわかり、そのページの信憑性を判断しやすくなります。顔写真や経歴、専門分野の情報があるだけで、「ただのネット記事」ではなく、ちゃんとした知識や経験に基づいた情報だと感じてもらえるのです。

まずは、サイトにプロフィールや運営者情報のページを設け、あなたの名前(または会社名)、経歴、専門分野などを具体的に記載しましょう。ビジネスサイトであれば、会社概要や連絡先、代表者情報などを明記すれば、さらに信頼性が高まります。

どのような経験を持つ人が、どのような想いで情報を発信しているのか。背景が理解できると、読者は初めて情報を安心して受け取れるのです。

正確で根拠のある情報を発信する

発信者の情報と同じくらい重要なのが、発信されている情報そのものが「正確で、根拠に基づいているか」という点です。

ページの中に数字やデータを用いる際は、官公庁の統計や信頼できる研究機関の調査結果など、権威のある情報源を元にしましょう。可能であれば出典も明記すると、信頼性がさらに高まります。

自分の体験談を書く場合でも、事実と個人の感想は分けて伝える必要があります。うろ覚えの知識や曖昧な情報で読者を混乱させない、誠実な姿勢を心がけることが大切です。

自分の経験や得意分野を活かしたページを作成する

サイトの信頼性を高める上で、強力な武器となるのが、あなた自身の「経験」です。

自分が長年携わってきた仕事や、誰にも負けない得意分野をテーマにページを作成しましょう。

例えば、美容師の方なら「髪質別のお手入れ方法」、子育て経験のある方なら「実際に試して効果があった育児グッズ」など、あなただからこそ書ける内容があるはずです。

実際の体験談や、具体的な事例を交えた内容には、一般的な解説記事にはないリアルな説得力があります。

こうしたオリジナルの情報は、競合サイトとの差別化につながります。そして、専門性が明確になれば、Googleからも「このページは信頼できる」と判断されやすくなるのです。

ポイント3.ユーザーの「使いやすさ」に配慮する

ユーザーの「使いやすさ」に配慮する

どれだけ内容が充実していて、信頼できる情報が書かれていても、それだけでは十分ではありません。

3つ目のポイントは、サイトの「使いやすさ」です。ホームページに訪れるユーザーがストレスなく情報を得られる環境を整えることも、Googleに高く評価される重要なポイントです。

なぜなら、どれだけ良い内容の記事だとしても、サイトが使いにくければ訪問者はすぐにページを閉じてしまうからです。使いにくいサイトは、ユーザーにとって不親切であるだけでなく、Googleからの評価も下がってしまいます。

読みやすいページを作る

読者が内容に集中できるよう、ページの読みやすさに配慮することは非常に重要です。

適切な文字の大きさや行間を保ち、こまめに改行や見出しを挟んで、長く読んでも疲れないページを心がけましょう。

文章作成の際は、以下の点に配慮するだけでも読みやすさは大きく向上します。

  • 3~4段落ごとに見出しを入れる
  • 1つの段落を長くしすぎないよう注意する
  • 一文を長くしすぎない
  • 適切な余白を設ける

特に、スマートフォンでの表示に注意しましょう。多くの人が利用するスマホでの読みやすさは、Googleの評価にも直結する重要ポイントです。

パソコンの画面ではちょうど良くても、スマホの小さな画面では文字が詰まって見えたり、ボタンが押しにくかったりする場合があります。

画像が画面からはみ出していないか、文字が小さすぎないかなど、必ず自分のスマホでも表示を確認し、快適に読めるデザインになっているかどうかのチェックをおすすめします。

どこに何があるか整理して見やすくする

読者がサイト内で迷子にならず、目的の情報にスムーズにたどり着けるように、サイトの案内役となる「導線」を整えることも大切です。

導線を整えるためには、次のような方法があります。

内部リンク(サイト内の他の記事へのリンク)の設置

関連するページ同士をリンクでつなぐ

【例】

  • 「肩こりの原因」のページ → 「肩こり改善ストレッチ」のページ
  • 「商品紹介」のページ → 「お客さまの声」のページ

メニュー表示の整理

どこをクリックすれば目的の情報にたどり着けるか、ひと目でわかるように整える

【例】

  • サイト上部のメニューをわかりやすく表示する
  • 「その他」「メニュー」などの曖昧な表記を避け、「サービス内容」「料金案内」など具体的な表記にする

これらの工夫は、読者の満足度を高めるだけでなく、Googleのロボットがサイト全体の構造を理解する手助けにもなります。その結果、サイト全体の評価が高まりやすくなるという、SEO上のメリットもあるのです。

ユーザーをイライラさせない

サイトの使いやすさにおいて、意外と見落としがちなのが「ページの表示速度」です。

せっかく興味を持ってクリックしてくれても、ページの表示が遅いと、読者は数秒でページを閉じてしまう場合があります。どんなに良い記事を書いても、読んでもらえなければ意味がありません。

日頃から、容量が大きく読み込みに時間がかかる画像を使用するのは避けましょう。ただし、画質が悪いのは読者にとって見づらくなるため論外です。重要なのは、画質が悪く見えない範囲で最小の画像容量にすることです。

具体的には、以下のような工夫が効果的です。

  • 高画質の写真をそのまま使わず、適切なサイズに圧縮する
  • ウェブ用に最適化された形式(JPEG、WebPなど)の画像を使用する
  • スマートフォンで表示するには大きすぎる画像サイズを避ける

文字や画像を詰め込みすぎず、読者がストレスなく「サクサク読める」サイトを意識することが大切です。

Googleもページの表示速度を評価基準の一つとしているため、サイト表示の高速化は、直接的なSEO対策にもなります。

また、広告表示にも注意が必要です。

特に、企業の公式サイトやサービスサイトに多くの広告があると、読者は「この会社、お金に困っているのかな?」と不信感を抱く原因にもなります。ビジネスサイトであれば、基本的には広告は入れない方が、信頼性を高める上でおすすめです。

無料で使えるホームページ制作ツールなどは、勝手に広告が表示される場合もあります。利用する前に必ず「広告が表示されるかどうか」を確認しましょう。もし、広告が強制的に入るサービスなら、ユーザーの印象を損ねないために有料プランへの切り替えも検討してみてください。

ポイント4.継続的に改善を続ける

継続的に改善を続ける

4つめのポイントは「継続的な改善」です。

SEOは、一度設定したら終わりではありません。ただし、毎日何時間も作業する必要はなく、月に数回程度、サイトを見直して小さな「改善」を積み重ねていくだけでも十分です。

重要なのは更新の頻度ではなく、ホームページを見る人にとって価値のある改善を行うこと。新しいページを追加したり、古い情報を更新したり、分かりにくい表現を改善したりすれば、検索エンジンは「このサイトはきちんと運営されている、価値のあるサイトだ」と判断します。

意味のない変更や表面的な修正だけでは、SEO効果は期待できません。ページの価値を上げるための継続的な改善こそが、SEOで成果を出すための最も重要なポイントなのです。

ページを公開したら次にやること

ページを公開した後は、必ず「反応」を確認し、改善につなげる習慣をつけましょう。

Googleが無料で提供している「Googleアナリティクス」や「Googleサーチコンソール」といったアクセス解析ツールを使えば、「どのページがどれくらい読まれているか」「どんなキーワードで検索されているか」といったデータを確認できます。

これらのデータを見て、多くの人に読まれている人気のページは、さらに詳しい情報や最新情報を追加して内容を充実させるのがおすすめです。あわせて、似たテーマの記事を新しく作り内部リンクでつなげると、読者が知りたい情報を見つけやすくなり、サイト全体の評価も上がりやすくなります。

逆に、あまり読まれていないページは、「そもそもこの内容を知りたい人が少ないのかも」「タイトルに魅力がないかもしれない」「内容が難しすぎるのではないか」と原因を分析し、対策を検討してみてください。

そして、より検索されやすいテーマへの内容変更、タイトルや見出しの修正、わかりやすい文章への書き直しなどの具体的な改善施策を実行しましょう。

こうした改善を繰り返していくことが、ページの価値の向上につながります。

積極的にページを追加する

新しいページの追加は、サイト全体の評価を高める上で非常に効果的です。サイトに新しいページが増えていくと、検索エンジンは「このサイトはきちんと情報が更新されている、活発なサイトだ」と判断し、サイト全体を評価しやすくなるからです。

また、ページ数が増えれば、その分だけ様々なキーワードで検索される可能性も広がり、より多くのお客さまと出会うチャンスが生まれます。

特に効果的なのは、「お客さまの声」や「導入事例の紹介」「よくある質問(Q&A)」などの内容です。これらは読者の役に立つと同時に、ホームページの専門性や信頼性を高める上でも役立つでしょう。こうしたコンテンツは、日々のビジネス活動の中で自然に生まれる情報のため、新しい内容として追加しやすいという利点もあります。

なお、お客さまの声や導入事例を効果的に活用するには、普段から情報を集めておくことが大切です。お客さまにアンケートを取ったり、営業の方に成功した事例を教えてもらったりして、積極的に情報を集める取り組みを進めましょう。

ページの追加を継続していけば、週に1回のペースなら月に4ページ、月に1回のペースでも年間12ページが蓄積されます。この着実な努力こそが、SEOの成果につながっていくのです。

地道にページを更新する

新しいページを追加するのと同様に、すでに公開している既存のページを地道に更新していく作業も、SEOでは非常に重要です。

どれだけ良いページでも、情報が古くなってしまえば、読者にとっての価値は下がってしまいます。そして、読者の役に立たないページを、Googleが高く評価することはありません。

定期的に、ホームページの内容を見直しましょう。古い情報を最新の内容に書き換える、分かりにくい表現を修正する、新しい写真に差し替えるなど、小さな改善の積み重ねが大切です。

例えば、「2023年の料金表」を「2025年の料金表」に更新する、「お客さまからよく聞かれる質問」を追記する、スタッフの写真を最新のものに変更するなど、簡単な作業でも効果があります。

こうした地道な更新作業が、サイト全体の信頼性を高め、長期的な評価につながるのです。

4つのポイントを意識して、SEOで評価されるサイト作りを始めよう

4つのポイントを意識して、SEOで評価されるサイト作りを始めよう

今回は、SEOに初めて取り組む人が押さえるべき4つの重要ポイントを解説しました。

ポイント1.「検索する人」の気持ちを考える

ポイント2.サイトの「専門性」と「信頼性」を高める

ポイント3.サイトの「使いやすさ」を徹底する

ポイント4.「改善」を続けてサイトを育てる

これら4つのポイントに共通するのは、常に「検索する人の目線」で考える、という視点です。この基本を忘れなければ、SEOで大きく道を踏み外すことはありません。

自分で始めるSEO講座【基礎編】の最終回となる次回の第5回では、多くの初心者がやってしまいがちなSEOの「失敗とNGパターン」について解説します。

成功への道を歩むために、ぜひ最後までご覧ください。

次回の講座はこちら

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本記事では、SEO初心者が陥りやすい「落とし穴」について解説します。

【記事作成・監修】
WMSデジタルマーケティング分析室

WMSデジタルマーケティング分析室

この記事は、WEB集客コンサルタント(中小企業のサイト構築300件以上・コンサル500件以上)と、検索キーワードから記事を設計するコンテンツ企画担当者が中心となり監修しています。

その実践的な知見と、当社が20年以上蓄積したオーガニック検索の成功データを元に、コンテンツ・SEOライティングで10年以上の経験を持つ専門WEBライターが記事を執筆。専門知識も分かりやすく解説し、検索順位向上に貢献する情報としてお届けします。

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