ホームページの管理・保守費用の相場と内訳 ランニングコストの削減ポイント【初心者向け】
ホームページの作成時には、制作費用にばかりに目が行きがちですが、サーバー代、ドメイン代といった保守費用や更新費用など、作成後にも様々なランニングコストが発生します。
ホームページをビジネスとして運用するには、開設前にコストについてしっかり把握しておくことが重要です。なぜなら運用コストを考慮せず開設してしまい、ホームページの運用が上手くいかなくなってしまうケースも少なくからです。「こんなはずじゃなかった」という事態を避けるためにも管理費用について知っておく必要があります。
この記事では、ウェブ初心者向けに、
- ホームページの保守費用とは?
- 保守費用の内訳と相場
- ランニングコストを削減するポイント
という3点を中心に初心者向けにわかりやすく解説します。
これからホームページ制作を検討されている方は、ぜひ最後までお読みいただいて、ホームページ運用の参考にしてください。
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ホームページに必要な運営費用って何?
「えーっ、まだ費用がかかるの!?」
もしあなたがホームページの完成をゴールと考えていたのなら、思っていた以上の費用に驚かれるかもしれません。
ビジネス用のホームページでは、開設後にそのサイトを運営するためのランニングコストが発生します。ホームページの運用コストとは、Webサイトの管理・保守するために必要な費用を指します。
この費用は、以下の4つに分類できます。
- 維持費:最低限の状態を保つ
- 保守費:トラブルに備える
- 更新費:情報を発信する
- 販促費:アクセスや売上を上げる
もし、会社の基本情報を載せただけのホームページでよいのなら、必要なコストは更新費までで済みますが、しっかり集客できるサイトを運用したいと思っているのなら販促費まで必要になります。
ホームページの運用コストは実を得るための投資
せっかく苗を植えても必要な肥料をやらなければ、枯れてしまったり、ちいさな実になってしまいます。これでは満足する収穫は得られません。これは、ホームページでも同じです。
ホームページ制作の運用コストの一例です。以下の例を見てみましょう。
A:初期費用100万円、維持費月5,000円(管理費のみ)
B:初期費用50万円、維持費月50,000円(管理費+更新費+SEO費用+広告費)
Aは初めにデザイン性の高いホームページを作成しましたが、更新を行っていません。
一方、Bは初期費用を抑えつつ、更新や運営に力を入れています。
あなたはどちらのホームページが成長すると考えますか?
どれだけ見栄えのするホームページを作成しても、そのままでは誰も訪れてくれません。
ウェブの世界は変化し続けるもの。初めにSEO対策しても更新がなければ後回しにされ、最終的には誰にも見られない存在になってしまいます。
一方、適切に更新しているホームページは、月々の維持費が高くなりますが、その分集客に成功しやすくなります。トレンドに合わせて更新し、初期費用と維持費の投資を回収することも近い将来にあります。
なるべくホームページの運用コストをかけたくないと考える人も多いでしょう。
しかし、ホームページを維持するには適切な投資が必要なのです。
ホームページのランニングコストの内訳と相場
ランニングコストにはいくつかの種類がありますが、必ずしもすべて必要な費用というわけではありません。ホームページの更新は誰が行うのか、管理は制作会社に依頼するのかどうか、そして品質にどれだけの費用をかけるかによっても費用は大きく変わってきます。
では、具体的にホームページにはどんな種類の運用コストがかかるのか、相場と共に見ていきましょう。
レンタルサーバー費用
サーバーとは、ホームページを維持するために必要なもの。ホームページを公開するために必要なさまざまなデータを保管します。
サーバーは自社で用意することもできますが、そのためには、高度な知識と初期費用、維持費などが必要になります。そのため多くの場合、自社で用意することはせず、レンタルサーバーを利用することになります。ホームページを自分で管理する場合は自分でサーバー代を支払わなければいけません。
【レンタルサーバー費用の相場】
レンタルサーバーは、レンタル料がかかりますが、月々1,000円程度のものがほとんどです。なかには数百円しかかからないサーバーもあります。
サーバー会社各社では、複数のプランを用意されているので、用途に合わせて選びましょう。容量をあまり使わず、スペックもあまり高くなくて間に合うようであれば、毎月数百円のレンタルサーバーでも構いません。
標準的なレンタルサーバーで月額1,000円から2,000円くらい、高めのレンタルサーバーだと3,000円から5,000円くらいです。無料のものもありますが、ビジネス向けではありません。
下記は、実際のレンタルサーバー費用の一例です。
◆エックスサーバー※月額
スタンダード990円~/プレミアム1,980円~
◆さくらのレンタルサーバー※月額
ライト128円~/スタンダード425円~/プレミアム900円~
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ドメイン費用
ドメインとは、簡単にいうとインターネット上の住所のこと。さらに平たく言えば、トップページのURLといえます。独自ドメインの取得は、サイトの信頼性を高め、SEO対策としてもより効果的です。これには費用がかかります。
「.jp」や「.com」、「.biz」といったトップドメインは、料金には差があります。中には、年間数百円程度の費用で使えるものもありますが、あまり見かけないドメインだと信用度がやや低くなります。
【ドメイン費用の相場】
ドメイン代は高くても年間で1,000円〜10,000円、月額数100円〜1,000円程度です。
ビジネス向けのホームページでは、なるべく独自ドメインを取得しましょう。
SSL費用
SSLとは、インターネット上で発生するデータの送受信を暗号化して保護する仕組みのこと。ホームページ運営では、サイトの安全性と信頼性を高めるためにも、SSLの設置は必須の流れになっています。
SSLを設置することで、ネット上で送受信するデータを暗号化し、データの外部漏洩防止対策になります。
【SSL費用の相場】
SSLは、レンタルサーバーの会社が販売窓口であるケースが多く、主要なレンタルサーバーでは、基本的に初めてホームページを作る場合は、無料で提供されています。ただし、高度なセキュリティを希望する場合は、年額で数万円程度になることもあります。
バグの対応費用
ホームページは、時に思いがけない不具合が発生します。これらをバグと呼びます。
例えば、下記のような症状を指します。
<バグの事例>
- 文字化けして、テキストが読めない
- デザインが崩れてしまう
- ページの表示速度が極端に遅い
- ページを開こうとすると404エラーと表示される
- 問合せフォームを送れない
上記のようなバグが発生すると、ウェブ制作の専門知識がなければ対処できません。放っておけば、自社のビジネスを妨げてしまいます。
【バグの対応費用の相場】
自社で対応できない場合は、一般的にホームページの制作会社に依頼することになります。費用は作業時間やページごとに、2,000円〜30,000円ほどかかります。
こうしたリスクを踏まえて、あらかじめ月額費用を支払って制作会社と保守契約を結んでおくと安心です。
セキュリティ対策費用
ホームページのセキュリティリスクには、さまざまな種類があります。
例えば、名前や住所、クレジットカード情報が悪用される個人情報の漏洩、IDやPASSが盗まれるフィッシング、ウェブサイトを書き換えられるページの改ざんなど。
これらを防ぐには、
- WAF:不正アクセスからサイトを保護
- Web改ざん検知:ホームページの改ざんやマルウェアの存在を検知
- セキュリティ診断:ホームページの脆弱性を診断する
- 自動バックアップ:ホームページ全体を復旧できる
などの対策が必要になります。
【セキュリティ対策費用の相場】
レンタルサーバーによって、セキュリティ対策機能や価格は異なります。有料の場合は、相場は月額1,000円〜20,000円程度です。ホームページで個人情報を取り扱ったり、アクセス数が増えてきたら定期的にホームページのセキュリティを見直してみましょう。
また、ホームページのバグやセキュリティなどの保守管理を制作会社に依頼した場合、だいたい月額5,000円〜20,000円が相場になります。
更新費用
自社でホームページを作成しても、その後の更新をウェブ制作会社に依頼した場合は、別途費用がかかります。また、すでに掲載しているコンテンツを修正・改善を依頼する場合にも更新費がかかる場合があります。
【更新費用の相場】
更新を制作会社に依頼する場合、内容によりますが、1回1,000〜30,000円程度。平均すると5,000円程度になることが多いようです。
写真1枚の差し替えでも3,000円ほどかかることがありますが、これは一度データのバックアップをとり、さらに依頼主からの修正依頼があったときに対応するための手間賃も含まれているためです。
例えば、週にひとつのコンテンツを追加していく場合、1ページあたり5,000円だとすると、1ヶ月に約2万円の費用がかかることになります。
アクセス解析費用
ホームページを開設し、大きく成長させていくためには、アクセス解析がとても効果的です。アクセス解析することで、サイトの改善や売上向上に役立てられます。
アクセス解析でわかることは、
- アクセス数と訪問者数
- 各ページの閲覧数と滞在時間
- Webサイトへのアクセスの経路
- サイトに訪れる際に使用された検索キーワード
- 訪問者の使用しているデバイスや地域情報
- コンバージョン率(購入や問い合わせなどに至るまでの確率)
など。Googleが提供する無料で利用できるアクセス解析ツール(Google アナリティクス)にもさまざまな機能がありますが、有料のツールにはさらに高い機能性があります。
【アクセス解析費用の相場】
アクセス解析代行会社に依頼する場合は、月額費用は数千〜数万円程度となっています。
収益が上がるようになったら、有料ツールを使用したり、アクセス代行会社への依頼を検討してもよいでしょう。まずは、無料ツールを使っていくことをお勧めします。
SEO費用
開設したホームページによって集客を伸ばしていくには、SEO対策は必要不可欠です。SEO対策することでGoogleの検索上位にサイト表示させ、認知度を高められます。
また、訪問者が増えることで収益の向上も期待できます。SEO対策をする時間がないときには制作会社、あるいはSEO会社に依頼することができます。
SEOは短期ですぐに効果が出るわけではないので「月額いくら」または「1回いくら」という形でかかります。
【SEO費用の相場】
記事やコンテンツ制作なら1回1,000円から。場合によっては100,000円ほどすることも。被リンク対策なら1回10,000円〜が相場ですが、こちらも場合によってはかなり高額になることもあります。最初のうちは月額5,000円以下で始めるのがおすすめ。
またSEOコンサルティングの費用相場は、月額10万〜50万円程度です。
コンサルティングに依頼しても必ずしも上位に表示されるとは限りません。場合によっては高い金額を支払わされて効果がなかったという声もあります。慎重な判断が必要です。
ウェブ広告費用
ウェブ広告はSEO対策よりも効果検証しやすく、効果が早いのが特徴です。
広告費は、極端に言えば数円〜100万円以上とまさにピンキリ!
自社の商品やターゲット層によってかかる費用が大きく変わります。
以下のようなものが考えられます。
- Web広告(リスティング広告・SNS広告など)
- SNS運用(Twitter、Instagramなど)
- Webメディア出稿
- コンテンツ記事作成
【ウェブ広告費用の相場】
最初から高額な広告費をかけると大変ですので、まずは月額10,000円〜30,000円程度から様子を見ながら徐々に金額を増やしていくといいでしょう。
ネット広告やSNS広告は、必ずしも必須ではありませんが、ホームページからのお問い合わせを増やしたい場合には、検討してみましょう。
ホームページの運用コストの節約ポイント
前章では、ホームページ運用コストの内訳とその相場について解説しました。
ホームページを運用するには、さまざまな費用がかかることをご理解いただけたことでしょう。
しかし、必要最低限の運用コストとなると、
- ホームページをウェブ上に表示し続けるためのサーバー代
- 会社名や商品名を載せて信頼を得るためのドメイン代
この2つのみです。最低でもこの2つさえあれば、月々1,000円以下でホームページを表示させることも可能です。
なるべく費用をかけないためには、自社でできることはなるべく業者に頼まずにホームページを運用できるのがいちばんです。節約のポイントは下記の通りです。
コンテンツ制作は自分で行う
ホームページ上のコンテンツを制作するには費用がかかりますが、自分でコンテンツを制作することで費用を抑えられます。例えば、記事を書く場合は、企業自身が持っている情報を活用して、自社の商品やサービスに関する情報をまとめることができます。
何しろ自社の顧客のニーズを誰よりも知っているのはあなた自身です。ユーザーのニーズを満たすコンテンツをコツコツ増やしていけば訪れたユーザーをファン化させられます。
また、同様に画像や動画の制作についても、スマートフォンなどを使用して容易に撮影や編集できるようになった現在では、専門知識がなくても十分対応できるようになりました。
更新作業は自分で行う
ホームページの更新作業も、業者に依頼すると費用がかかりますが、自分で更新作業することで費用を抑えられます。
記事の投稿や画像の差し替えなどを自分で更新できるようにするためには、CMSを導入するなど、更新作業をしていくための打ち合わせを制作会社としておきましょう。
自分で更新作業を行うことは、節約できるだけでなく、自社にとって有益な情報を迅速に発信できたり、更新頻度を高めやすくなることで検索エンジンの評価も上がる可能性があります。
自分で制作・更新するならCMSがおすすめ
前章では、コスト削減のためにはコンテンツ制作と更新作業を自分でやることがポイントだとご紹介しました。
しかし、ウェブの知識が無い方にとって、ホームページを自分で更新することは高いハードルを感じる方も多いことでしょう。わざわざホームページに関して学ぶ時間も取れないという方がほとんどかもしれません。
そこで活用して頂きたいのがCMSです。
CMSとは「Contents Management System」の略で、ウェブサイトの管理や更新ができるシステムを指します。CMSは、専門知識を必要とする部分をシステム側に制御させ、直感的な操作でデザイン性の高いサイトが作ることができます。
世界一のシェアを誇る「WordPress」などもそうしたCMSのひとつです。
当社が提供している【あきばれホームページ】も、CMSを使ったウェブサイトを提供しているホームページ作成サービスのひとつです。当社が中小企業や個人事業主向けに独自開発したCMS【Buddy】によって制作した実績は12,000社以上。
企業ホームページのプロであるコンサルタントが電話でコンサルティングさせていただき、掛け放題の電話の操作サポートも無料で付いているので安心です。ホームページを作りたいけど、不安を感じていらっしゃる方は、ぜひいちどご相談ください。
まとめ
本記事では、ホームページ開設後に毎月・毎年かかる費用についてご紹介しました。
ホームページにかかるのは制作費ばかりではありません。管理・運用費も重要です。
できるだけ運用コストを抑えたいならサーバー代とドメイン代だけでOK。
年額では、サーバー代が1万円から5万円程度、ドメイン代は数千円から1万円程度です。
更新や変更にかかる費用は、安くても10万円以上(1ヶ月に1回程度の修正)と考えておくと良いでしょう。
しかし、ホームページのアクセス数を増やし売上につなげるためには、それだけでは難しいのが現実。少しでも運用コストを抑えてホームページを運営したいのであれば、手間暇かけるのが鉄則です。CMSを上手に活用して、自社でできることは自社でやりましょう。