皆さんは、最近何かと話題になっている「LINE(ライン)」をご存知でしょうか。
iPhone(アイフォン)やAndroid(アンドロイド)端末といった「スマートフォン」が急速に普及し、そのユーザー数は、昨年1年間で倍増しました。
こうしたスマートフォンの普及に比例するように利用者が爆発的に増えているのが、「無料通話アプリ」と呼ばれる新しいコミュニケーションツールで、その代表が今回取り上げる「LINE(ライン)」です。
そんなLINE(ライン)について概要をご説明するとともに、ホームページでの活用方法をお話しましょう。
(この文章の一部は、2014年3月5日に追記しました。)
日本発のアプリが全世界へ
LINEは2013年1月、全世界でのユーザー数が1億人を突破。2011年6月のサービス開始から約19ヵ月しか経っていません。その時点での日本のユーザー数は4,151万人で、じつに日本人の3人に1人が利用している計算です。
つい先日ですが、とくにITに詳しくない私の身近な友人たちも、そのほとんどがこのLINEを使っているとわかった出来事があり、その普及率をあらためて実感しました。
無料通話アプリには、他にもYahoo!JAPANが出資したことで注目されている「カカオトーク」などがあり、名前は耳にしたことがあるという方も多いでしょう。
おもな無料通話アプリ
LINE | カカオトーク | |
運営会社 | NHN Japan | カカオジャパン |
サービス 開始 |
2011年6月 | 2010年11月 (日本語版公開) |
データ | ユーザー数 1億人 (国内4,100万人) |
ユーザー数 8,000万人 (国内900万DL) |
無料通話アプリって?
ところで、無料通話アプリとは何でしょうか。「LINE」を例にちょっとご説明しておきましょう。
LINEは、iPhoneやAndroid端末といったスマートフォンやタブレットなどにインストールして使用するアプリ(パソコンにインストールするパソコンソフトのようなもの)です。
このアプリをインストールした端末同士では、無料で電話とチャットが使えます。もちろん、アプリ自体も無料です。
チャットでは、テキストのメッセージだけでなく、写真や絵文字などのほか、「スタンプ」と呼ばれるキャラクターの画像を一緒に送れるのが大きな特徴。
文章を考えなくても、表情豊かなスタンプを送信するだけで気持ちが伝わるという仕掛けです。このスタンプには無料のものと有料のものがあり、広告を表示しないLINEにとって、この有料スタンプも大きな収益源の一つとなっています。
そのほかLINEの場合はソーシャル機能も付加されています。ユーザーごとに用意された「ホーム」画面で自分の近況などを投稿でき、また「タイムライン」機能では、友だち(LINEユーザー)のホームに投稿された内容を一覧できます。
Facebookのタイムラインと同じようなものですが、ここでも、スタンプを使って友だちの投稿に感想を伝えられるのが大きな特徴で、コメントを付けることも可能です。
なお、基本的に利用は無料ですが、通信のためのパケット料金はかかりますので、パケット定額の料金プランでない場合は注意が必要です。
LINEの利用登録には注意が必要
さて、アプリをインストールしたら利用登録をするわけですが、ここで注意すべき点があります。
それは、利用登録時に電話番号を入力する必要があるということ。電話番号の入力に抵抗がある人は、この時点でLINEを使えません。
ここで電話番号を登録するのには理由があり、プライバシーポリシーにも次のようなことが明記されています。
ご提供いただく情報
- 電話番号、メールアドレス、アドレス帳※
情報の利用目的
- 知り合いまたは知り合いの可能性がある他の利用者を探して友だちとして登録または推薦するため
- ご本人確認や不正利用防止のため
※アドレス帳から取得するのは、電話番号と携帯電話用メールアドレスのみとのこと。PC用のメールアドレスや氏名、住所等の情報は取得されません。
本人確認はともかく、
知り合いがLINEに登録していて、その知り合いのアドレス帳に自分の電話番号があると、その知り合いの「友だち一覧」に、自動的に自分が表示される
という仕組みがあるのです。
もちろん反対に、あなたの電話帳に登録されている友人や知人がLINEを使っていれば、あなたの「友だち」一覧にその人たちが自動的に表示されます。
これを知らずに利用登録すると、まだ何もしていないのに、知り合いが一覧にズラリと並んでいて、かなり驚きます。操作を間違えて何かしてしまったのでは?と心配になるほどです。
一度このように「友だち」として登録されると、退会する以外に削除する方法はありません。
これを防ぐには、登録時に「アドレス帳を送信しない」を選択するとよいでしょう。便利さは半減するかもしれませんが、予期せぬ登録がされてしまって後で面倒なことになるくらいなら、大した手間ではありません。
また、登録後でも設定を変更できます。「友だち自動追加」「友だちへの追加を許可」といった項目のチェックをはずしておけば、以降は自動的に友だち追加されないようになります。
以上、話題のLINEについて、ざっと概要をお話ししましたがいかがでしたでしょうか。
無料で通話できるだけでなく、さまざまな付帯サービスが使えて便利なLINE。今年は、ますますその利用者数が増えていくと考えられます。
しかし、そうした便利さが思わぬ落とし穴となる可能性もありますので、注意して利用されることをおすすめします。
ホームページに「LINEで送る」ボタンを設置する
スマートフォンの普及に比例するように利用者が増え続けているLINE(ライン)ですが、こうした傾向は、ホームページ運営者にとっても見逃すことはできません。
ホームページ作成のポイントは、ホームページをいかに商売に役立てていくか、というところなわけですが、じつは、このLINEとホームページを結びつける機能が提供されています。
それが「LINEで送るボタン」です。このボタンをホームページのコンテンツに設置しておくと、その記事を気に入ってくれた人が、LINEの友だちにその記事を教えることができる、というもの。
同様の機能はツイッターやフェイスブックなどでも提供されていますが、LINEはユーザー数が膨大ですから、その影響力はけっして小さくありません。
もちろん、ただボタンを付ければよいというわけではありません。他人に知らせたくなるような魅力的なコンテンツを作成することが先決です。
ホームページ作成の際にはそうした点も忘れずに、ぜひLINEの有効活用も考えてみてください。