紹介営業のホームページ活用術
まず最初は、士業・コンサルタント営業の保守本流、「紹介営業」について考えてみましょう。
従来の紹介営業
士業の先生がお客さんを開拓する主要な方法は、既存のクライアントや自分の人脈を通じての「紹介」です。
このやり方はほとんど営業活動をする必要がありませんから、紹介でお客さんが増えていけばこれほど楽な商売はありません。
しかしながら、それほど広い人脈がない場合、紹介でお客さんを開拓するのは至難のわざです。お客さんを紹介してくれる人がいないわけですから、まずは必死で人脈を広げなくてはなりません。
紹介を依頼する側の気持ち
紹介営業で紹介を頼むお客さんの心理についても少し考えてみましょう。
紹介してもらった先生が自分に合わない、ということももちろん考えられます。しかし、誰かに紹介してもらった先生をお断りするのは、相当な心理的プレッシャーをともなうものです。お世話になった人に士業の先生を紹介してもらったのにお断りするというのは、お世話になった人の顔に泥を塗ることになってしまいます。
誰しもそんなことになるのは嫌ですから、本当は「できることなら紹介ではなく、自分で優秀な先生を探したいな」と考えているはずです。
紹介する側の気持ち
一方、紹介する側も、相当な心理的プレッシャーがあります。
知人に紹介を頼まれた場合、紹介した先生が知人のニーズに合っていなければ、結果的にその知人に迷惑をかけることになってしまいます。
また反対に、紹介した知人がその先生を断ってしまった場合は、先生に恥をかかせたような状態になるわけですから、お互いに気まずい思いをすることになってしまうのです。
紹介営業のためのホームページ活用
このように、紹介を依頼する側も、紹介を依頼される側も、紹介に際しては苦労をします。
そこで、こうした紹介営業にホームページを活用しましょう。
「○○さん、◇◇◇に詳しい税理士さんを探しているんですが、良い方を紹介してくれませんか。」
「そうですね、◇◇◇なら○○○先生が詳しかったはずですね。ホームページでお仕事について説明されていますから、まずはホームページをご覧になってみて、ニーズに合っていそうなら紹介させていただきますよ。」
これなら、心理的にずいぶん楽になります。
紹介する側は、「その先生」ではなく「先生のホームページ」を紹介するだけですし、「紹介してほしいかどうか」の判断を先方に委ねることができるので、心理的な負担感はかなり軽減されます。
一方、紹介を依頼する側も、実際にお会いしてからだとお断りするのも大変ですが、ホームページを見たうえで判断できれば、その段階で「この先生はちょっとニーズと違います」と言えるわけです。
この方法は、すでに紹介で充分にお客さんを獲得している人だけでなく、人脈がなくて、紹介に苦戦している人にも有効な方法です。
通常、紹介する人は「よく知っている先生」しか紹介してくれません。しかし、あなたとそれほど親しい関係ではなく、「ちょっと知っている」程度だったとしても、ホームページを紹介してもらうだけだったら、充分に可能性はあるわけです。
紹介率を上げたい人は、ぜひホームページの活用を試してみてください。