新しいお客さんを獲得すべく、日々奔走する営業マン。
彼らは、お客さんを獲得した後に商品を販売する「セールス」は得意だが、その前段階の「集客」の方法がわからず、イヤイヤながらも飛び込み営業を続けている。
ところがそんな負担も、「手づくりの」ホームページをうまく使えば一転解消、効率的な集客ができ、売り上げも営業マンの士気も向上??。前回は実例を交えながら、こんなお話しをした。
今回はもう少し具体的に、「手づくりの」ホームページを使ってお客さんを営業マンの前に連れてくる方法を考えてみよう。
折り込みチラシと「ホームページチラシ」
身近でよく利用される販促手段に、新聞の折り込みチラシがある。
不動産など、地域を商圏とする商品の見込み客獲得には比較的コストパフォーマンスがよいので、使われているようだ。
ただ残念なことに、チラシは効果が長続きしない。読まれるのは、せいぜい配布から2~3日、長くても1週間程度だ。
したがって、折り込みチラシで集客しようと思えば、チラシを定期的に撒き続けなければならない。
チラシの折り込み費用が1部3円程度で、1回に10万件配布するとすればそれだけで30万円、毎週配ろうとすると印刷代なども含めて半年で800万円程度の費用がかかってしまう。
これが「手づくりの」ホームページならどうだろう。
ひとたびホームページが完成すれば、半永久的に販促に利用できる。
情報更新も自分で簡単にできるので、折り込みチラシのようにその都度費用が発生することもほとんどない。
チラシを毎日撒いているようなもので、さながら「効果が永続するチラシ」といえそうだ。
??こう考えれば、ホームページを活用して、新規の見込み客を自社に誘導するイメージがわきやすいのではないだろうか。
見込み客が問い合わせてくるホームページ
とはいえ、折り込みチラシの原稿をそのままホームページに掲載すればよいわけではない。
では、ホームページでは、どのようなコンテンツを掲載すれば反響が得られるのだろうか。
まず、チラシ的なホームページの作り方と対極にあるのが、会社案内のためのホームページだ。
営業に役立てるという意味では、会社案内を目的としたホームページは直接、営業の役には立たない。
また、「ホームページで製品も紹介している」という企業のホームページであっても、じっさい、製品カタログを焼き写しただけのページが少なくない。無味乾燥な製品紹介が延々と続いているだけのホームページである。
営業の現場で、お客さんに製品カタログだけを渡し、営業マンはひとことも話さない、ということがあるだろうか。
おそらくお客さんの反応を見ながら、関心を持ちそうな、身を乗り出してくるような話題を選んで話をするだろうし、あるいは、お客さんにカタログの内容を全ページにわたって読み上げる、などということもしないだろう。
業界の動向、他社の事例、製品の特徴、お客さんの課題を解決するための提案など、製品カタログには載っていない話がなされているのではないか。
なぜそんな話をするのか、といえばお客さんが関心を持つからだ。そしてその話が、ひいては契約につながる可能性が高いからだ。
営業マンが客先で話す内容をホームページに
であれば、営業マンが客先で話している内容をホームページに掲載してみよう。
じっさいに客先で話している内容には、ネットを見ているお客さんもまた、興味を持ってくれるはずだ。
ホームページを営業に活用する場合、最も反響が得られるコンテンツは、「営業マンが客先で話している内容」なのだ。
もし、あなたの会社のホームページが、会社案内や製品カタログを掲載しただけのページであれば、ぜひ、営業マンが客先で話している内容を掲載してみてほしい。
きっと、チラシより安いコストで、大きな反響が得られることを実感していただけると思う。
では、具体的にどんなふうに情報を掲載すれば集客効果が上がるのだろうか。
これについては次回、これまでの事例を交えながら、ホームページのコンテンツ構成の仕方などを解説し、営業マンの前にお客さんを連れてくるテクニックを紹介していきたい。
(この記事は、ダイヤモンド・オンラインへ寄稿したものです。)